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フルートとクラッシックとアマオケのことなど。

トレヴァー・ワイ「Complete Daily Exercises for the Flute」について 4

えー、再びbonです。

トレヴァー・ワイ「Complete Daily Exercises for the Flute」についての4回目です。

前回のベームやライヒェルトのデイリーエクササイズ以外に、トレヴァー・ワイが

作った項目があるのですが、最初にウォームアップ(ヴォカリーズ)の項目があり、

これにはライヒェルトの2番・5番が取り上げられています。

例に書かれていものはF1から始まるものです。

これは、後で書きますが、ウォームアップは唇の調子を整えるため、

吹きやすい音域で始めることが薦められている為です。

(これらの練習曲はC1から始まっています。)

それ以外に

ブラームス ヴァイオリンコンチェルト

ヴェルディ 運命の力(序曲)

山田耕筰  赤とんぼ

・ライネッケ フルートコンチェルト

グリーグ  ペール・ギュント「オーセの死」

からのゆったりしたテンポのメロディーが取り上げられており、

違う調でも吹くようになっています。

また、練習者が気に入ったメロディーを練習してもよい、となっています。

これらは”ヴォカリーズ”となっているため、必ずダイナミクスを付けて

メロディーを「歌って」練習するようです。

(実際に歌う訳ではなく、楽器で「歌う」わけです。)

ウォームアップについては、雑誌「THE FLUTE」でも取り上げられたことがあるので、

皆さんご存知と思いますが、念のために書いてみます。

トレヴァー・ワイの「フルート教本」の6巻「応用編」を見ると、

ウォームアップについて書かれていますが、その際の注意点として、

・始めの数分間は低音域のみ、その後中音域までゆっくりしたテンポで吹く。

 (例に挙がっているのは、タファネル=ゴーベールの1番のようなスケール。)

 その後簡単なインターバルを吹く。

 高音域は唇の調子の良い場合にのみ使用し、それでも高音域の下半分まで。

 唇の調子が良い場合以外は、決して高音域まで行かない。
  
となっています。

上記のウォーミングアップで取り上げられたライヒェルトに見られるように、

C1~E1のような比較的「吹きにくい」低音域ではなく、

吹きやすいF1から中音域までにとどめておく方が良いようです。

ウォーミングアップがある程度出来上がってから、C1~E1に拡張するべきであると

思います。

僕自身は、上記を守るようにしているので、ウォーミングアップで高音域を吹くことは

ありません。

このネタですが、あと2回で終わりにする予定です。

もうしばらくおつきあいを。

では。